見過ごされがちな知能の高いLD
LDの定義は知能の大きな遅れがないことですが、普通の人の知能に差があるように、知能の高いLD児もいれば低いLD児も
います。しかし、LDと診断されるのは、IQ(知能指数)が平均より少し下であるケースが多いようです。
IQの高いLDの子は、なんとか勉強についていけることが多いので、見過ごされてしまうのです。
ただ、自分の持っているIQに見合った成績はとれないことがほとんど。本当はIQの高いLDの子どもも診断を受け、適切な治療
教育を受けた方が、高い知能を生かせるようになります。見過ごされると、能力を開花できないままになってしまいがちなのです。

早期発見で伸びる能力
LDは早期発見が何より大事です。幼稚園に入り、初めて集団生活が始まる3〜4歳で、見つけられるのが一番早い。その時期に
見つかれば一番いいのですが、そんなケースは少数です。親や教員、小児科にLDの知識がないため「変な子」「落ちこぼれ」として
片づけられ、中学生になってやっと専門家のところに来てLDと診断されるケースもザラにあります。そのくらいの年齢になってから
治療教育を始めても、なかなか成果が出ません。早く始めていれば能力が伸ばせた子なのに、軽い障害であるがゆえに「そのうち伸びる」
と専門機関に行くことをためらってしまいがち。いまだ、障害は隠すものという間違った概念のため、LDと疑われても、ほっておく
ケースもあるようです。LDの子は一日も早く診断を受け、適切な治療教育を受けることが幸せにつながるのです。

日本のLD教育は遅れている
LD児教育も先進国、アメリカでは普通学級な中でLD児を特別扱いして教育するシステムが出来ています。
例えば、気の散りやすいLDの子の机の上だけ、囲いをしてあげれば集中して授業を受けることができる。
しかし、日本の学校は「みんな同じ」が大前提で、こうした配慮をしてもらうことは難しい。アメリカの学校では、LDの子ども
一人ひとりに合わせた教育プログラムを作ってそれに沿った教育をしていますが、もちろん日本の学校でそんなことはやってない。
LDの子を教育していくには、親が頑張るしかないのが実情です。

根気がいるLD児の子育て
まず、すべきなのは信頼できる専門機関を見つけ、診断してもらうこと。そして、その子にふさわしい治療教育のプログラムを
作ってもらうことです。また、親の会に入会し、助け合い、励まし合える仲間を見つけることもいいことだと思います。
母親一人、または両親だけで抱えきれるような問題ではありません。
LDの子は普通の子と同じ扱いをしても伸びません。集中力が続かない場合、最初は5分だけ集中させ、出来たら褒めてご褒美や
自由時間を与える。それを繰り返して少しずつ時間を伸ばしていけば、徐々に集中できるようになってきます。
普通の子より発達の問題を狭くして伸ばしていく方法です。子育てには根気が必要ですが、LDの子を育てるには普通の子の何倍も
根気がいるのです。
専門家の力を借りながら、両親が根気よく子どもを導いた結果、素晴らしく能力が伸びたお子さんもたくさんいます。
扱いにくく、どうしようもないと思われがちなLDの子どもですが、適切な治療教育があれば伸びるということを、知ってほしいと
思います。

 

 

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